休日の朝、のんびりと古い品物を眺めながら過ごす時間は格別ですよね。テレビで骨董市の様子を見て「行ってみたいな」と思ったことはありませんか?でも、いざ行こうと思うと「骨董市って何から始めればいいの?」「蚤の市とどう違うの?」と疑問が湧いてくる方も多いのではないでしょうか。
骨董市は古い時代の美しいものと出会える、まさに宝探しのような楽しいイベントです。
この記事では、骨董市の基本的な知識から実際に楽しむコツまで、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。読み終わる頃には、きっと次の週末に骨董市に足を向けたくなりますよ。
この記事のポイント
・骨董市の定義と蚤の市との違いがわかる
・初心者におすすめの東京の骨董市がわかる
・骨董市での楽しみ方と注意点がわかる
骨董市の基本知識を知ろう

- 骨董市の定義と正しい読み方
- 骨董市と蚤の市の違いとは
- 骨董市の歴史と文化的背景
骨董市の定義と正しい読み方
骨董市(こっとういち)は、古い時代の美術品や工芸品、古道具などを販売する市場のことです。「骨董」という言葉は、中国から伝わった言葉で「古雅で趣のあるもの」という意味があります。
一般的に骨董市で扱われるのは、江戸時代から昭和初期にかけての陶磁器、漆器、絵画、掛け軸、刀剣、着物、古書、古道具などです。ただし、現代では比較的新しい昭和レトロの品物も含まれることが多く、その境界線は曖昧になってきています。
読み方については「こっとういち」が正しく、「骨董」は「こっとう」と読みます。時々「こつとう」と読まれることもありますが、正式には「こっとう」です。関西では「がらくた市」と呼ばれることもありますが、基本的には同じものを指します。
重要:骨董市では真贋(しんがん)を見極める目が重要です。初心者の方は、まずは「好きかどうか」で選ぶことから始めましょう。
骨董市と蚤の市の違いとは

骨董市と蚤の市、どちらも古いものを扱う市場ですが、実は微妙な違いがあります。
骨董市は、主に価値の高い古美術品や工芸品を中心に扱います。出品者も古物商の許可を持つプロの業者が多く、品物の質や価格帯も比較的高めです。有名なのは東京国際フォーラムで開催される「大江戸骨董市」や、京都の「東寺の骨董市」などがあります。
一方、蚤の市は、よりカジュアルで庶民的な古道具市という色合いが強いです。フランスの「マルシェ・オ・ピュス(蚤の市)」が語源で、日常使いの古道具から手作りの雑貨まで幅広く扱います。価格も手頃で、一般の方が不要になった品物を出品することも多いです。
ただし、現在では両者の境界線は曖昧になっており、同じイベント内で両方の要素を持つ市場も珍しくありません。初心者の方は、あまり厳密に区別せず「古いものを扱う楽しい市場」として捉えていただければ十分です。
骨董市の歴史と文化的背景
日本の骨董市の歴史は意外に古く、江戸時代には既に古道具市が存在していました。当時は「七夕市」や「歳の市」といった季節の市で、古い品物も売買されていたのです。
現代的な骨董市の原型ができたのは明治時代です。西洋文化の流入により、従来の日本文化を見直そうとする動きが生まれ、古い美術品や工芸品に注目が集まりました。この頃から、美術品としての価値を持つ骨董品という概念が確立されてきました。
戦後の高度経済成長期には、骨董市は庶民の娯楽としても定着しました。特に1970年代以降は骨董ブームが起こり、テレビ番組で取り上げられることも多くなりました。この流れは現在まで続いており、若い世代にも「骨董女子」「蚤の市女子」といった新しい楽しみ方が広がっています。
現在の骨董市は、単なる売買の場を超えて、日本の文化や歴史を身近に感じられる場所として愛され続けています。一つの器に込められた職人の技術や、その時代の人々の暮らしぶりを想像する楽しさが、多くの人を魅了しているのです。
骨董市デビューの実践編

- 初心者におすすめの東京の骨董市
- 骨董市での楽しみ方と注意点
- まとめ:骨董市を楽しむための要点整理
初心者におすすめの東京の骨董市
東京には数多くの骨董市が開催されており、初心者の方でも気軽に参加できるものが揃っています。特におすすめの骨董市をご紹介します。
大江戸骨董市(東京国際フォーラム)は、東京で最も有名な骨董市の一つです。毎月第1・3日曜日に開催され、約250店舗が出店します。プロの古物商が多いため品質は高いですが、その分価格帯も高めです。まずは見学から始めて、骨董市の雰囲気を味わうのに最適です。
世田谷ボロ市は、毎年12月と1月に開催される歴史ある市です。440年以上の伝統を持ち、骨董品から日用品まで幅広い品揃えが魅力です。年2回だけの開催なので、タイミングが合えばぜひ訪れてみてください。
護国寺骨董市は毎月第2日曜日に開催され、比較的小規模でアットホームな雰囲気が特徴です。初心者の方には話しかけやすい環境で、出店者の方も親切に説明してくれることが多いです。
関東エリアでは他にも、川越の「蔵の街骨董市」や鎌倉の「骨董市」など、観光も兼ねて楽しめる場所が多数あります。
東京の骨董市カレンダーをチェック
骨董市での楽しみ方と注意点

骨董市を楽しむコツは、まず「完璧を求めすぎないこと」です。真贋の判定は専門家でも難しく、初心者の方が一朝一夕で身につけられるものではありません。まずは「この器、素敵だな」「この色合いが好き」といった直感を大切にしましょう。
事前準備では、当日の天候を確認して歩きやすい服装を選び、現金を多めに用意しましょう。多くの骨董市ではクレジットカードが使えないためです。また、購入した品物を入れる袋やクッション材があると便利です。
値段交渉は骨董市の醍醐味の一つですが、礼儀を忘れずに行いましょう。「少しお安くなりませんか?」といった丁寧な言葉遣いで、相手の気分を害さないよう心がけてください。ただし、最初から大幅な値下げを要求するのは避けましょう。
購入時の注意点として、キズや汚れは必ず確認し、気になる点は遠慮なく質問してください。また、あまりにも有名作家の作品が安く売られている場合は、慎重に検討することをおすすめします。
季節ごとの楽しみ方では、春は桜の季節に合わせた花器や茶道具、夏は涼しげなガラス器や団扇、秋は紅葉をモチーフにした工芸品、冬は暖かみのある陶器や漆器といったように、その時期にぴったりの品物を探すのも楽しいものです。
まとめ:骨董市を楽しむための要点整理
骨董市は、古い時代の美しいものと出会える特別な場所です。初心者の方も、基本的な知識と楽しむ心があれば、きっと素敵な体験ができるはずです。
骨董市デビューの重要なポイントをおさらいしましょう。まず、骨董市は古美術品や工芸品を扱う市場で、蚤の市よりもやや格調高い印象があること。東京では大江戸骨董市や護国寺骨董市など、初心者にも優しい市場が多数開催されていること。そして何より、完璧を求めすぎず、自分の感性を信じて楽しむことが大切だということです。
値段交渉は礼儀正しく行い、事前の準備として現金と袋を忘れずに持参しましょう。季節に合わせた品物を探すことで、より深く骨董市を楽しむことができます。
最初は見学だけでも十分価値があります。様々な時代の品物を眺めながら、その背景にある物語を想像してみてください。きっと、現代の生活にはない豊かな時間を過ごすことができるでしょう。次の週末、ぜひ骨董市に足を向けてみませんか?きっと新しい発見と出会いが待っているはずです。
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