「骨董市で素敵な陶器を見つけたけれど、これって本物なの?」「価値のある骨董品かどうか見分けられない…」骨董市初心者の方なら、誰もが抱く不安ですよね。確かに骨董品の真贋を見極めるのは簡単ではありませんが、基本的なポイントを押さえることで、ある程度の判断はできるようになります。
骨董市での見分け方を知ることで、より安心して骨董品の世界を楽しむことができ、良い買い物ができるようになります。
この記事では、陶器の裏印の調べ方から焼き物の見分け方、価値のある骨董品の特徴まで、骨董市で実際に役立つ見分け方のコツをお伝えします。専門的な知識がなくても実践できる方法ばかりですので、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
・骨董品の本物と偽物の基本的な見分け方がわかる
・陶器・焼き物の価値と裏印の調べ方がわかる
・東京の骨董市での実践的な見分け方がわかる
骨董市見分け方の基本知識

・骨董品の本物と偽物の基本的な違い
・陶器・焼き物の価値と裏印の調べ方
・骨董品を見分ける専門家と鑑定方法
骨董品の本物と偽物の基本的な違い
骨董品の本物と偽物を見分けるには、まず「時代感」を感じ取ることが重要です。本物の骨董品には長年の使用による自然な摩耗や変色があり、これは人工的に作り出すことが困難です。
釉薬の状態も重要な判断材料です。古い陶磁器の釉薬には、時間の経過とともに生まれる独特のひび(貫入)や色の変化があります。現代の技術で完全に再現するのは難しく、よく見ると不自然さが見えることがあります。
土の質感や重量感も見分けるポイントです。本物の古い陶器は、現代の大量生産品と比べて土の質感が異なり、手に取った時の重みや質感に独特の味わいがあります。
形状の歪みも注目すべき点です。昔の職人が手作りで作った品物には、わずかな歪みや左右非対称な部分があることが多く、これが逆に本物の証拠となることがあります。機械で作られた現代の偽物は、あまりにも完璧すぎることがかえって怪しいサインとなります。
価格も一つの判断材料です。有名作家の作品が異常に安い場合は注意が必要です。ただし、掘り出し物もありますので、価格だけで判断するのではなく、他の要素と総合的に判断することが大切です。
陶器・焼き物の価値と裏印の調べ方

陶器や焼き物の価値を判断する際、最も重要なのが裏印(高台の底にある印や銘)の確認です。裏印には窯元の名前、作家の銘、製作年代などが記されており、これらが本物の骨董品かどうかを判断する重要な手がかりとなります。
裏印の調べ方として、まず印の形状と文字を正確に確認します。古い時代の印は、手彫りや手押しのため、線の太さや深さに微妙な違いがあります。現代の偽物は機械で均一に作られることが多いため、あまりにも整った印は疑ってみる必要があります。
有名な窯元の特徴を知ることも大切です。例えば、伊万里焼、備前焼、瀬戸焼など、それぞれに特有の土の色合いや釉薬の特徴があります。焼き物の見分け方として、その窯元特有の技法や色調を知っておくと、真贋の判断に役立ちます。
時代による印の変化も重要なポイントです。同じ窯元でも時代によって印の形や位置が変わることがあります。江戸時代、明治時代、大正時代といった具合に、時代ごとの特徴を把握しておくと、より正確な判断ができます。
現在では、インターネットやスマートフォンアプリを使って、その場で印を調べることも可能です。ただし、ヤフオクなどのオークションサイトで骨董品の本物を探す際も、同様の知識が必要となりますので、基本的な見分け方は身につけておきましょう。
骨董品を見分ける専門家と鑑定方法
骨董品を見分ける専門家には、古美術商、鑑定士、学芸員などがいます。長年の経験と深い知識を持つこれらの専門家は、素人では気づかない細かな違いを見抜くことができます。
鑑定方法には、目視による鑑定と科学的な分析があります。目視による鑑定では、色調、質感、技法、時代感などを総合的に判断します。一方、科学的な分析では、X線や成分分析などを用いて、材質や製作年代を科学的に調べることができます。
骨董市では、その場で専門的な鑑定を受けることは難しいですが、信頼できる出店者を見つけることが重要です。経験豊富な古物商は、品物の出所や歴史について詳しく説明でき、購入後のアフターケアも期待できます。
三大骨董市である大江戸骨董市、東寺の弘法市、四天王寺のわつか市では、信頼できる業者が多く出店しており、初心者の方でも比較的安心して購入できます。これらの大規模な市場では、出店者同士の監視の目もあり、明らかな偽物は少ない傾向にあります。
購入を検討している高価な品物については、後日専門家に鑑定を依頼することも可能です。鑑定料はかかりますが、高額な買い物をする際は必要な投資と考えるべきでしょう。
重要:確実な鑑定が必要な高価な品物は、必ず専門家に相談してから購入しましょう。
骨董市見分け方の実践方法

・東京の骨董市での実践的な見分け方
・価値のある骨董品の特徴と注意点
・骨董市見分け方についてのまとめ
東京の骨董市での実践的な見分け方
東京の骨董市で実際に見分け方を実践する際は、まず大江戸骨董市のような大規模な市場から始めることをおすすめします。毎月第1・3日曜日に東京国際フォーラムで開催される大江戸骨董市は、多くの信頼できる業者が出店しており、比較検討しながら学ぶことができます。
実践的な見分け方として、同じような品物を複数の店舗で比較することが重要です。本物と偽物、または質の良いものと悪いものを並べて見ることで、違いが明確になります。東京骨董市カレンダーを確認して複数の市場を回ることで、より多くの品物を比較でき、目を肥やすことができます。
出店者との会話も貴重な学習機会です。「この器はどちらの窯のものですか?」「時代はいつ頃でしょうか?」といった質問をすることで、専門的な知識を得ることができます。信頼できる業者は、品物について詳しく説明してくれるだけでなく、見分け方のコツも教えてくれることがあります。
骨董市のスケジュールを把握して、定期的に足を運ぶことも大切です。護国寺骨董市(毎月第2日曜日)や世田谷ボロ市(年2回)など、それぞれ異なる特色を持つ市場を体験することで、幅広い知識を身につけることができます。
持参すべき道具として、小さなルーペがあると細かな部分まで確認できます。また、スマートフォンで写真を撮って(許可を得て)、後で調べることも有効です。
価値のある骨董品の特徴と注意点

価値のある骨董品には、いくつかの共通した特徴があります。まず、有名な作家や窯元の作品であることが重要です。人間国宝に認定された作家の作品や、歴史ある窯元の品物は高い価値を持ちます。
希少性も価値を決める重要な要素です。製作数が少ない品物や、現在では作ることができない技法で作られた品物は、自然と価値が高くなります。また、歴史的な背景を持つ品物や、有名な人物が使用していた品物なども高い価値を持ちます。
状態の良さも価値に大きく影響します。欠けやひび、修復跡がある品物は、どんなに有名な作家の作品でも価値が下がります。骨董品の価値があるものを見分ける際は、美しさだけでなく、保存状態の良さも重要な判断基準となります。
注意すべき点として、あまりにも完璧すぎる品物は疑ってみる必要があります。数百年前の品物が新品同様の状態で残っていることは稀で、適度な使用感や時代感があるのが自然です。
近年増えているのが、ヤフオクなどのオンラインオークションでの偽物です。写真だけでは判断が困難で、実際に手に取って確認できない分、リスクが高くなります。オンラインでの購入を検討する場合は、出品者の評価や説明文を慎重に確認し、返品保証があるかどうかも重要なポイントです。
初心者の方は、まず数万円以下の比較的安価な品物から始めて、徐々に目を肥やしていくことをおすすめします。高額な品物の購入は、十分な知識と経験を積んでからでも遅くありません。
東京骨董市カレンダーをチェック
骨董市見分け方についてのまとめ
・骨董品の本物は時代感、釉薬の状態、土の質感などで見分けることができます
・陶器や焼き物は裏印の確認が重要で、窯元特有の技法や色調を知ることが見分け方のコツです
・専門家による鑑定方法があり、信頼できる出店者を見つけることが大切です
・東京の骨董市では複数の店舗で比較し、出店者との会話を通じて学ぶことが実践的です
・価値のある骨董品は作家性、希少性、状態の良さが重要で、完璧すぎる品物には注意が必要です
骨董市での見分け方は一朝一夕で身につくものではありませんが、基本的なポイントを押さえて継続的に学んでいけば、必ず上達します。最初は不安もあるかもしれませんが、信頼できる出店者との出会いや、良い品物との出会いを通じて、骨董品の奥深い世界を楽しんでください。見分け方の技術と共に、骨董品への愛情も深まっていくはずです。
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