絵画のサインが読めない時の調べ方|額の裏に作者の手がかりあり

絵画 サイン 読めない

実家の片付けや遺品整理の途中で、押し入れや納戸から額に入った絵が出てくることがあります。隅にサインらしきものはあるのに、崩した字でまったく読めない。「名のある人の絵かもしれない」「いや、ただの飾り物かも」と気持ちが揺れますよね。捨てたあとで価値があったと分かるのは怖いし、かといって売ると決めたわけでもない。

この記事では、絵画のサインが読めないときに自分で確認できるポイントを、洋画・日本画・版画の違い、額の裏の見方、やってはいけない触り方の順にお伝えします。サインが読めなくても、作者や素性をたどる手がかりは絵のあちこちに残っています。

先に結論だけ知りたい方へ。サインが読めない絵画でも、絵の全体・サイン・額の裏を撮った写真があれば、骨董・古美術の専門家に作者や価値の目安を見てもらえます。写真を撮ってLINEで送るだけ、査定料も出張費も無料で、売らなくても費用はかかりません。

この記事のポイント
・洋画・日本画・版画で、作者の手がかりがある場所はまったく違う
・額の裏のシールやラベルから、作者や購入先がたどれることがある
・サインをなぞる・拭く・額から出すのは避け、そのまま撮るのが安全

目次

絵画のサインが読めない時の基本|自分で確認できる3つのポイント

  • まず「どんな絵か」で見る場所が変わる
  • 額の裏は作者をたどる「情報の宝庫」
  • 調べる前に知っておきたい、やってはいけない触り方

まず「どんな絵か」で見る場所が変わる

サインを読もうとする前に、まずはその絵が洋画・日本画・版画のどれに近いかを見てみてください。絵の種類によって、作者の手がかりがある場所はまったく違います。

油彩や水彩などの洋画は、画面の右下か左下の隅に、ローマ字や漢字のサインと制作年が入っていることが多いです。画面のサインが崩れていて読めなくても、キャンバスの裏や木枠に、題名や署名が筆で書かれていることがあります。表のサインだけで判断せず、「裏にも書いてあるかもしれない」と覚えておいてください。

日本画の場合は、洋画のようなサインではなく「落款(らっかん)」が入ります。署名と印(はんこ)をセットにしたもので、書体が独特なため、読めないのが普通と考えて大丈夫です。

※「日本画や掛け軸の落款が読めない方」は、「【実は高額?】掛け軸の名前が読めない?知恵袋やアプリNGの理由と正しい調べ方」もご覧ください。

版画は見るべき場所がはっきりしています。絵の下の余白に、鉛筆で書かれたサインと「15/100」のような番号(エディション番号)がないか確認してください。「A.P.」と書かれているものは、作家が手元に残す分として刷られたものです。一方、サインが絵と一緒に刷り込まれている場合は、それも印刷の一部で、作家が手で書いたものではありません。

額の裏は作者をたどる「情報の宝庫」

サインが読めないときに、意外と見落とされがちなのが額の裏です。サインが読めなくても、額の裏のシールから作者や購入先がたどれることがあります。

額の裏には、次のようなものが貼られていることがあります。

・画廊や額縁店のシール(店名・住所が入っていることが多い)
・展覧会の出品ラベル(作家名や題名が手書きされていることも)
・共シール(作家本人が署名した、作品の証明になるシール)

画廊のシールがあれば「どこで買われた絵か」が分かりますし、展覧会のラベルには作家名がそのまま書かれていることもあります。共シールは作家本人が署名したものなので、表のサインが崩れていて読めなくても、照合の大きな手がかりになります。

ここで気をつけたいのは、裏板を無理に外さないことです。留め具を外したくなる気持ちは分かりますが、シールが破れたり、絵を傷めたりする原因になります。額の裏は、今の状態のまま全体を撮っておけば十分です。一緒にしまってあった箱や書類があれば、それも捨てずに残しておいてください。

調べる前に知っておきたい、やってはいけない触り方

サインを読もうとして、ついやってしまいがちな触り方があります。

・指や鉛筆でサインをなぞる
・汚れを落とそうと、濡れた布で拭く
・額からキャンバスや紙を出す
・裏に貼られたテープやシールを剥がす

どれも悪気なくやってしまうことですが、絵の具が剥がれたり、紙にシミが残ったり、額の裏の手がかりそのものを失ったりする原因になります。特に古い絵は、見た目以上に表面がもろくなっていることがあります。

迷ったら「触らず、そのまま撮る」が一番安全です。

ちなみに、作家名が分かっている場合は、美術年鑑などの資料でサインを照合する方法もあります。ただ、崩したサインは同じ作家でも時期によって書き方が違うことがあり、読めない状態から見比べて特定するのはかなり難しい作業です。自分で調べるのは「手がかりを集めるところまで」と割り切ると気持ちが楽になります。

絵画のサインが読めない時に損をしないために

  • 自己判断・アプリ・知恵袋で決めつけるのが一番危ない
  • 写真を撮ってプロに無料で見せる方法
  • 絵画のサインが読めない時のまとめ

自己判断・アプリ・知恵袋で決めつけるのが一番危ない

ここまで確認ポイントをお伝えしてきましたが、正直にお伝えしておきたいことがあります。サインが読めない絵のなかには、値がつきにくいものも少なくありません。

・インテリア用の複製画(ジクレー・オフセット印刷など)
・量産された額装品
・サインが刷り込まれている版画

こうした品は、見た目が立派でも買取では値がつかないことがあります。

ただし、自分の絵がこれに当てはまるかどうかは、素人には判定できません。「複製か肉筆か」「その版画のエディションに価値があるか」は、見た目だけで決めつけられるものではありません。最近の複製画は筆のタッチまで再現しているものがあり、逆に「どうせ印刷だろう」と思った絵が肉筆だったということも起こり得ます。

重要

作家によっては鑑定機関が決まっている場合があります(例:東京美術倶楽部 鑑定委員会)。個人やネット上の意見で真贋を付けることはできないので、「本物」「偽物」と自己判断で決めつけないようにしましょう。

画像検索アプリや知恵袋で「たぶん〇〇だと思います」と言われても、それは写真1枚からの推測にすぎません。価値は状態・作家・付属品で大きく変わるため、アプリの結果だけで捨てたり、逆に期待しすぎたりするのは避けたいところです。

※「アプリで調べてみようと思っている方」は、「【無料】掛け軸の鑑定アプリはある?AI画像判定が危険な理由と確実な価値の調べ方」もご覧ください。

写真を撮ってプロに無料で見せる方法

自分で判断できないなら、プロに見てもらうのが一番の近道です。査定は売るためだけのものではなく、「売らなくていい、相場を知るだけ」でも受けられます。

撮影するときは、次の写真をそろえてください。

・絵の全体(額ごと、正面から)
・サインの接写
・額の裏全体
・シール・ラベルの接写
・(版画なら)余白の鉛筆サインと番号

写真は「全体・サイン・額の裏」の3点がそろえば、読めないサインでも相談しやすくなります。

相談先は、次の3社から選ぶと安心です。

  1. 日晃堂
    骨董・古美術専門の鑑定士が見てくれる買取店です。LINEで写真を送って事前に確認してもらえ、出張・宅配にも対応しています。「本物かどうかだけ教えてほしい」という相談からでも大丈夫です。
  1. 福ちゃん
    着物・骨董品・古道具などをまとめて査定してもらえます。絵画だけでなく、家全体を整理しながら見てほしい方に向いています。テレビCMでご存じの方も多いかもしれません。
  1. バイセル
    大手の安心感を重視したい方に向いています。東証プライム上場企業で、8日間のクーリングオフにも対応。全国に出張でき、最短即日の訪問も可能です。バイセルの無料査定の詳細はこちらから確認できます。

絵画のサインが読めない時のまとめ

・絵画のサインが読めないときは、まず洋画・日本画・版画のどれかで見る場所を変える
・洋画はキャンバスの裏や木枠、版画は余白の鉛筆サインと番号も確認する
・額の裏の画廊シール・展覧会ラベル・共シールは、作者をたどる大きな手がかりになる
・サインをなぞる、拭く、額から出す、テープを剥がすのは避ける
・複製画や刷り込みサインの版画は値がつきにくいが、どれに当たるかは素人には判定できない
・値がつかないこともある。でも捨てる前に、写真を撮ってプロに無料で確認する価値はある

※「絵画以外にも古い品がたくさん出てきた方」は、「骨董品価値調べ方ガイド!見分け方から鑑定費用まで完全マニュアル」もご覧ください。

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