2025年、石川県では加賀百万石の歴史と文化を感じられる魅力的な骨董市や蚤の市が開催されています。九谷焼や輪島塗、金箔工芸といった石川ならではの伝統工芸品との出会いや、茶道文化が育んだ美しい古美術品を楽しめるのが大きな魅力です。この記事では、金沢を中心とした県内の開催日・場所・特色をわかりやすくまとめてご紹介します。兼六園や金沢城の美しい景観と共に、加賀の国が誇る古き良き品物との一期一会をお楽しみください。
この記事のポイント
・2025年石川県の注目骨董市・蚤の市イベントは?
・石川護國神社の毎月開催蚤の市は歴史ある境内が魅力
・初心者も楽しめるかなざわ骨董フェアは年2回の大規模イベント
2025年に石川県で開催される骨董市一覧

・石川護國神社 蚤の市
・かなざわ骨董フェア
石川護國神社 蚤の市
開催日: 毎月第2日曜日(次回:8月10日、9月14日、10月12日)
場所: 石川護國神社 参道(最寄駅:JR金沢駅兼六園口バスターミナル7番乗り場からバスで「出羽町」下車徒歩2分)
特色: 明治時代から続く歴史的な境内で、約20~30店の古美術・骨董・民芸品・手仕事品が並ぶ。季節ごとの社叢風景と相まって”ジブリの世界”のような雰囲気が魅力
入場料: 無料
アクセス: 金沢駅より車で約15分、境内に駐車場あり(要確認)
石川護國神社で毎月開催される蚤の市は、まさに石川県を代表する骨董市イベントですね。明治時代から続く歴史ある境内の参道に約20~30店が並ぶ光景は、どこか懐かしく心温まる雰囲気。季節ごとに表情を変える美しい社叢の中で、九谷焼の古い器や加賀友禅の端切れ、輪島塗の漆器など、石川ならではの伝統工芸品との出会いが期待できます。毎月第2日曜日の定期開催なので、「今回は見つからなかったけれど、また来月」という楽しみ方ができるのも魅力的。金沢駅からのアクセスも良く、観光と合わせて楽しめるのが嬉しいですね。
かなざわ骨董フェア
開催日: 2025年4月4日(金)~6日(日) ※開催終了
場所: 石川県産業展示館 2号館(最寄駅:JR金沢駅より無料シャトルバス運行、車の場合北陸自動車道金沢森本ICより約10分)
特色: 全国から約70店舗、約30,000点の骨董・茶道具・美術品・古民具・古着などを展示即売。春と秋の年2回開催し、来場者は毎回1万人超の大規模イベント
入場料: 前売800円/当日1,000円
アクセス: 金沢駅兼六園口バスターミナル7番乗り場から無料シャトルバスで約15分
今年4月に開催されたかなざわ骨董フェアは、まさに北陸を代表する大規模な骨董市でした。全国から70店舗、約30,000点という圧倒的な規模で、茶道具から古民具、美術品まで実に多彩な品揃えが印象的。加賀百万石の文化を背景に、質の高い古美術品や工芸品が数多く出品され、真剣に良いものを探す愛好家の方々で賑わっていました。春と秋の年2回開催なので、次回の秋開催も非常に楽しみなイベントです。金沢駅からの無料シャトルバスも便利で、遠方からの参加者にも優しい配慮がありがたいですね。
周辺で同時開催の古物イベント・フリマ情報

・野々市「親子リユースフリマ」
・Vintage festival Kanazawa
野々市「親子リユースフリマ」
開催日: 2025年5月18日(日) 10:00~15:00 ※開催終了
場所: 野々市市役所 2階ホール「椿」(最寄駅:JR野々市駅 徒歩12分)
特色: 子ども服を交換・リユースする「くるくるクローゼット」をはじめ、親子30組による親しみやすいフリーマーケット。クラフト体験やフードドライブなどファミリー向け企画も充実
入場料: 無料
アクセス: 駐車場あり(市営野々市駅前駐車場)
5月に開催された野々市の「親子リユースフリマ」は、環境に優しいリユースの精神を大切にした、とても温かみのあるイベントでした。子ども服の交換会「くるくるクローゼット」をメインに、親子30組による手作り感溢れるフリーマーケット。骨董市とは違った魅力ですが、物を大切にする心や、次の世代に想いを繋ぐという精神は共通していますね。クラフト体験やフードドライブなど、家族で楽しめる企画も充実していて、地域に根ざした素敵なイベントでした。
Vintage festival Kanazawa
開催日: 2025年6月21日(土) 11:00~21:00/6月22日(日) 11:00~16:00 ※開催終了
場所: 石川県政記念 しいのき迎賓館 石の広場・しいのき緑地(最寄駅:北陸鉄道バス「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩5分)
特色: 国内外のアンティーク&ヴィンテージ商品販売、希少ヴィンテージカー展示、フード・キッチンカー、ステージイベントを組み合わせた都市型フェス。入場無料で家族連れにも人気
入場料: 無料
アクセス: 金沢駅から車で約11分、有料駐車場あり
6月に開催されたVintage festival Kanazawaは、金沢の中心部しいのき迎賓館での都市型フェスティバルでした。アンティーク&ヴィンテージの販売だけでなく、希少なヴィンテージカー展示やキッチンカー、ステージイベントまで組み合わせた、まさにお祭り感覚で楽しめるイベント。伝統的な骨董市とは一味違った、現代的でスタイリッシュな古物文化を体験できました。しいのき迎賓館という格調高い会場も相まって、金沢らしい上質な時間を過ごせる素敵なイベントでした。
石川県内では他にも、金沢の古い町並みを散策しながら、老舗の古美術商や伝統工芸品店を巡る楽しみもあります。特に東茶屋街や主計町茶屋街では、古い建物を利用したギャラリーや骨董店が点在しており、九谷焼や輪島塗といった地元工芸品の逸品に出会えることも。加賀友禅の古い着物や帯、金箔を使った工芸品など、石川ならではの品物を専門に扱うお店も多く、骨董市とは違った角度から古き良きものとの出会いを楽しめます。
また、兼六園や金沢城公園の散策と組み合わせれば、加賀百万石の歴史を感じながらの古物探しという、石川県ならではの贅沢な時間を過ごせますね。
骨董市・蚤の市を楽しむための基本知識

・骨董市と蚤の市の違いとは
・初心者が知っておきたいマナーとコツ
・掘り出し物を見つけるポイント
骨董市と蚤の市の違いとは
骨董市と蚤の市、どちらも古いものを扱う市場ですが、実は微妙な違いがあります。
骨董市は、主に価値の高い古美術品や工芸品を中心に扱います。出品者も古物商の許可を持つプロの業者が多く、江戸時代から昭和初期にかけての陶磁器、漆器、絵画、掛け軸などが並びます。品物の質や価格帯も比較的高めで、真贋を見極める目が重要とされています。
一方、蚤の市は、よりカジュアルで庶民的な古道具市という色合いが強いです。フランスの「マルシェ・オ・ピュス(蚤の市)」が語源で、日常使いの古道具から手作りの雑貨まで幅広く扱います。価格も手頃で、一般の方が不要になった品物を出品することも多く、初心者でも気軽に楽しめます。
現在では両者の境界線は曖昧になっており、同じイベント内で両方の要素を持つ市場も珍しくありません。初心者の方は、あまり厳密に区別せず「古いものを扱う楽しい市場」として捉えていただければ十分です。
初心者が知っておきたいマナーとコツ
骨董市を楽しむために最も大切なのは、相手への敬意と品物への愛情を忘れないことです。出店者の方々は長年の経験と知識を持つ専門家が多く、丁寧な対応を心がけましょう。
服装は清潔感があり動きやすいものを選び、現金を多めに用意してください。多くの骨董市ではキャッシュレス決済に対応していないためです。また、購入した品物を安全に持ち帰るための袋や緩衝材も忘れずに持参しましょう。
品物を手に取る際は、必ず出店者の方に声をかけてから両手でしっかりと支えて持ちます。陶磁器や漆器など繊細な品物が多いため、細心の注意を払って扱うことが重要です。
値段交渉は骨董市の醍醐味の一つですが、「お安くしていただくことは可能でしょうか?」といった丁寧な言葉遣いで行いましょう。一般的には表示価格の1〜2割程度の値引きが相場とされ、あまりにも大幅な値下げ要求は失礼にあたります。
重要:品物を手に取る前は必ず許可を取り、値段交渉は相手への敬意を忘れずに適度な範囲で行いましょう。
掘り出し物を見つけるポイント
掘り出し物との出会いは骨董市の最大の魅力の一つです。まずは「この器、素敵だな」「この色合いが好き」といった直感を大切にすることから始めましょう。
効率的に回るコツとして、まず全体を一周して雰囲気を掴み、気になる店舗をチェックしておくことをおすすめします。人気の少ない時間帯(開場直後や閉場間際)を狙うと、じっくりと品物を見ることができます。
出店者の方との会話も大きな楽しみの一つです。「この茶碗の窯元や時代について教えていただけますか?」といった具体的な質問をすることで、品物の歴史や使い方について詳しく聞くことができ、より深い満足感を得られます。
複数の店舗で同じような商品の価格を比較することや、自分の趣味や興味のある分野を重点的に見て回ることも重要です。季節に合わせた品物を探すのも楽しく、春は桜の季節に合わせた花器、夏は涼しげなガラス器、秋は紅葉をモチーフにした工芸品、冬は暖かみのある陶器や漆器といったように、その時期にぴったりの品物との出会いが期待できます。
掘り出し物発見のコツ
・まずは直感を大切に品物を選ぶ
・出店者との会話で品物の背景を知る
・季節に合わせた品物を重点的に探す
2025年石川県の骨董市・蚤の市イベントまとめ
- 加賀百万石の文化を背景に、九谷焼・輪島塗・金箔工芸など伝統工芸品との出会いが豊富
- 歴史ある護國神社から産業展示館まで、格調高い会場で質の高いイベントを開催
- 毎月開催から年2回の大規模フェアまで、初心者から愛好家まで楽しめる多彩な選択肢
石川県の骨董市や蚤の市は、加賀百万石の豊かな文化的土壌を背景に、他では味わえない上質な古美術品や工芸品との出会いが魅力です。まずは無料で入場できる石川護國神社蚤の市から始めて、歴史ある境内での古物探しを体験してみてはいかがでしょうか。兼六園の美しい四季と共に、石川の伝統文化が育んだ一期一会の品物との出会いを、ぜひお楽しみくださいね。
参考記事
アンティークとは?定義から家具・時計まで初心者向け完全ガイド
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